Nothing Phone (3)とNothing Phone (3a)を徹底比較

Yusuke Sakakura

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ブログメディア『携帯総合研究所』の創設者・運営者です。記事の執筆をはじめ、各キャリアやメーカーへの取材、素材の撮影も行なっています。システムエンジニアとしての経験を活かし、HTML・CSS・JavaScript・PHP・Pythonを用いたサイトデザインやテーマの構築を行っています。また、4キャリアの料金比較ができるシミュレーターの開発も担当しています。

2025/07/02 6:57
Nothing Phone (3)とNothing Phone (3a)を徹底比較

Nothingが約2年ぶりに上位モデルのスマートフォン「Nothing Phone (3)」を発表しました。

同じく今年発売された廉価モデルの「Nothing Phone (3a)」と、どちらを購入しようか頭を悩ませている人も多いかもしれませm。

本記事では両モデルを徹底比較し、どちらを購入すべきか詳しく解説します。

Nothing Phone (3)とPhone (3a)の違いを比較

Nothing Phone (3) Nothing Phone (3a)
価格 $799 54,800円
Glyphインターフェース Glyphマトリックス Glyphライティング
大きさ
  • 幅:160.60 mm
  • 高さ:75.59 mm
  • 厚さ:8.99 mm
  • 幅:163.52 mm
  • 高さ:77.50 mm
  • 厚さ:8.35 mm
重さ 218 g 201g
ディスプレイ
  • Gorilla Glass 7i
  • 460 ppi
  • 画面の明るさ
    • 屋外:1600ニト
    • ピーク:4500ニト
  • パンダガラス
  • 387 ppi
  • 画面の明るさ
    • 屋外:1300ニト
    • ピーク:3000ニト
カメラ トリプルカメラ デュアルカメラ
チップセット
  • Snapdragon 8s Gen 4
  • Snapdragon 7s Gen 3
メモリ 12GB/16GB 8GB/12GB
バッテリー 5,150mAh 5,000mAh
急速充電 65W急速充電(20分で最大50%) 50W急速充電(19分で最大50%)
ワイヤレス充電 15W 非対応
Wi-Fi
  • Wi-Fi 7
  • 802.11 a/b/g/n/ac/ax/be
  • Wi-Fi 6
  • 802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth 6.0 5.4
アップデート保証
  • 7年間のセキュリティアップデート
  • 5年間のOSアップデート
  • 6年間のセキュリティアップデート
  • 3年間のOSアップデート

デザイン

デザインには大きな違いがあります。

Phone (3a)は背面の上部中央にカメラユニットとGlyphインターフェースを配置。一方でPhone (3)は、3つのカメラを間隔をあけて並べ、右上に小さめのGlyphインターフェースを搭載しています。

Nothing Phoneシリーズのデザインは、初代のPhone (1)ではユニークや独創的といった表現がしっくりきましたが、Phone (2a)以降はより奇抜さが際立つようになりました。Phone (3)もその傾向が強く、人によって評価が大きく分かれそうです。

Nothing Phone (3)Nothing Phone (3a)
左:Phone (3)、右:Phone (3a)

本体サイズはPhone (3)のほうがわずかに小さいものの、厚みがあり、重さも17g増しています。

耐久性の面では、IP68の防水・防じん性能やGorilla Glass i7による強化ガラスを採用するPhone (3)が優れています。

カラーはどちらもホワイトとブラックの2色展開。Phone (3a)には楽天モバイル限定のブルーも用意されています。

Glyphインターフェース

Glyphインターフェース

最も大きな違いは背面のGlyphインターフェースです。

Nothing Phone (3a)が、背面上部にGlyphライティングを配置するのに対して、Nothing Phone (3)は背面の右上に最新の「Glyphマトリックス」を搭載しています。

見た目のインパクトが強いのは、着信音と連動してLEDが強烈な光を放つPhone (3a)ですが、便利なのはGlyphマトリックスを搭載したPhone (3)です。

Glyphマトリックスは、通知と連動して光るだけではなく、セルフタイマー撮影のカウントダウン、489個のマイクロLEDを使った懐中電灯、音量の確認、時間の表示、ストップウォッチ、バッテリー残量、コンパスといった機能を利用できます。

画質の良いメインカメラで自撮りするときのプレビューとして使用することも可能。さらに、ルーレットのようなスピン・ザ・ボトル・ゲームやじゃんけんといったミニゲームも遊べます。

Glyphマトリックスの主な機能
Glyphマトリックスの主な機能

ディスプレイ

画面サイズはどちらもシリーズ最大の6.77インチです。

Phone (3)の方が高解像度で画素密度も高いですが、肉眼で違いが明らかになるほどではないでしょう。大きな違いは画面輝度で、屋外およびピーク時いずれもPhone (3)が優れています。

ディスプレイ周りの黒いフチ(ベゼル)も違いがあります。Phone (3a)の約2.3mmに対して、Phone (3)は約1.87mmで前面の見た目もよりスタイリッシュになっています。

Nothing Phone (3)の幅狭なベゼル
Nothing Phone (3)の幅狭なベゼル

カメラ

両モデルとも、メインカメラは広角・超広角・望遠の3眼構成を採用しています。

上位モデルのPhone (3)は、大型のイメージセンサーと明るいレンズを備えた広角カメラに加え、光学3倍ズームに対応した望遠カメラを搭載。ロスレスズームやウルトラズームの最大倍率も2倍に強化されています。

超広角カメラは6倍以上の高画素化が図られており、最短10cmのマクロ撮影にも対応。さらに、望遠カメラを活用したテレマクロ機能により、被写体に近づかなくても高精細な接写撮影が可能です。

Nothing Phone (3)のテレマクロ撮影
Nothing Phone (3)のテレマクロ撮影
Nothing Phone (3)のテレマクロ撮影
Nothing Phone (3)のテレマクロ撮影
Nothing Phone (3)のテレマクロ撮影
Nothing Phone (3)のテレマクロ撮影

また、フロントカメラもPhone (3)は、高画素かつ大型のイメージセンサーで撮影できます。

チップセット

Phone (3)のチップセットは、Snapdragon 8s Gen 4です。

Snapdragon 8 Plus Gen 1を搭載したPhone (2)と比べて、CPU性能が36%高速化、GPUが88%の性能向上、AI処理を担うNPUは60%強化されています。

また、メモリとストレージはLPDDR5X / UFS 4.0で高速かつ、大容量な最大16GBメモリと最大512GBのストレージを選べます。

こうしたハードウェアの強化によってアップデート保証も5年間のOSアップデートと7年間のセキュリティアップデートに強化されています。

バッテリーと充電性能

Phone (3)のバッテリーは、3%だけ大容量の5,150mAhを搭載。急速充電はより高出力な65W急速充電に対応していますが、充電時間に大きな差はありません。

ただし、ワイヤレス充電に対応しているのはPhone (3)のみ。最大15Wでワイヤレス充電できるだけでなく、5WリーバスチャージによってQi対応のワイヤレスイヤホンも緊急的に充電できます。

Nothing Phone (3) vs Phone (3a):全スペック比較

Nothing Phone (3)Nothing Phone (3a)
デザイン

Nothing Phone (3)

Nothing Phone (3a)

素材
  • 100%リサイクルアルミフレーム
  • Gorilla Glass 7i
  • 100%リサイクルアルミフレーム
サイズ
  • 幅:160.60 mm
  • 高さ:75.59 mm
  • 厚さ:8.99 mm
  • 幅:163.52 mm
  • 高さ:77.50 mm
  • 厚さ:8.35 mm
重さ218 g201g
ディスプレイ
  • 6.77インチ有機EL LTPO
  • フラットディスプレイ
  • FHD+ (1,260 x 2,800ピクセル)
  • 460 ppi
  • コントラスト比 1,000,000:1
  • リフレッシュレート1-120Hz
  • アスペクト比 20:9
  • Gorilla Glass 7iのカバーガラス
  • HDR サポート
  • 10ビット
  • 常に表示状態のディスプレイ
  • 画面の明るさ
    • 標準:800ニト
    • 屋外:1600ニト
    • ピーク:4500ニト
  • 6.77インチ有機EL
  • FHD+ (1,080 x 2,392ピクセル)
  • 387 ppi
  • コントラスト比 1,000,000:1
  • リフレッシュレート120Hz
  • アスペクト比 20:9
  • Panda Glass
  • HDR 10+
  • 10ビット
  • 常に表示状態のディスプレイ
  • 画面の明るさ
    • 標準:800ニト
    • 屋外:1300ニト
    • ピーク:3,000ニト
カメラ
  • デュアルカメラ
  • 50MP 広角レンズ
    • ??
    • 絞り値 ƒ/1.68
    • 視野角 ??
    • ピクセル幅 ??μm
    • センサーサイズ 1/1.3インチ
    • PDAF
    • 光学および電子手ぶれ補正
  • 50MP 望遠レンズ
    • ??
    • 絞り値 ƒ/2.68
    • 視野角 ??
    • ピクセル幅 ??μm
    • センサーサイズ 1/2.75インチ
    • 光学3倍ズーム
    • PDAF
  • 50MP 超広角レンズ
    • ??
    • 絞り値 ƒ/2.2
    • 視野角 114°
    • ピクセル幅 0.64μm
    • センサーサイズ 1/2.76インチ
  • トリプルカメラ
  • 50MP 広角レンズ
    • Samsung
    • 絞り値 ƒ/1.88
    • 視野角 84.5
    • ピクセル幅 ??μm
    • センサーサイズ 1/1.57インチ
    • AF
    • 光学および電子手ぶれ補正
  • 50MP 望遠レンズ
    • Samsung
    • 絞り値 ƒ/2.0
    • 視野角 49.5°
    • ピクセル幅 0.64μm
    • センサーサイズ 1/2.75インチ
    • 光学2倍ズーム
    • AF
    • 電子手ぶれ補正
  • 8MP 超広角レンズ
    • Sony
    • 絞り値 ƒ/2.2
    • 視野角 120°
    • ピクセル幅 ??
    • センサーサイズ 1/4.0インチ
フロントカメラ
  • 50MP
    • ??
    • 絞り値 ƒ/2.2
    • 視野角 81.2
    • ピクセル幅 ??
    • センサーサイズ 1/2.76インチ
  • 32MP
    • Samsung
    • 絞り値 ƒ/2.2
    • 視野角 89°
    • ピクセル幅 ??
    • センサーサイズ 1/3.44インチ
チップセット
  • Snapdragon 8s Gen 4
  • Snapdragon 7s Gen 3
メモリ12GB/16GB8GB/12GB
バッテリー
  • 5,150mAh
  • ??時間
  • 65W急速充電
  • 5,000mAh
  • 26時間のYouTube視聴
  • 50W急速充電(19分で最大50%)
ワイヤレス充電
  • Qi充電器:最大15W
  • 5Wリバースチャージ
  • なし
  • Qi充電器:最大15W
  • リバースチャージ
SIM
  • デュアルSIM
  • デュアルeSIM
  • nanoSIM
  • eSIM
  • デュアルSIM
  • デュアルeSIM??
  • nanoSIM
  • eSIM
5GSub6Sub6
Wi-Fi
  • Wi-Fi 7
  • 802.11 a/b/g/n/ac/ax/be
  • Wi-Fi 6
  • 802.11 a/b/g/n/ac/ax
Bluetooth6.05.4
FeliCa??
防水・防じんIP68IP64
USBUSB-CUSB-C
セキュリティ
  • ディスプレイ指紋認証
  • 顔認証
  • ディスプレイ指紋認証
  • 顔認証
センサー
  • 近接センサー
  • 環境光センサー
  • 加速度計
  • ジャイロセンサー
  • 電子コンパス
  • 近接センサー
  • 環境光センサー
  • 加速度計
  • ジャイロセンサー
  • 電子コンパス
位置情報
  • GPS (L1/L5)
  • GLONASS
  • Galileo
  • みちびき
  • NavIC
  • BDS
  • SBAS
  • GPS (L1)
  • GLONASS (G1)
  • Galileo (E1)
  • みちびき (L1)
  • BDS (B1I)
アップデート保証
  • 7年間のセキュリティアップデート
  • 5年間のOSアップデート
  • 6年間のセキュリティアップデート
  • 3年間のOSアップデート

まとめ:どちらを選ぶべきかは使い方と価格次第

Nothing Phone (3)は、新しいデザインに利便性が向上した新しいGlyphインターフェース、明るいディスプレイ、遠くも近くも自撮りも綺麗に撮影できるトリプルカメラ、基本性能が大きく向上したチップセットとメモリを、IP68等級の防水・防塵を備えた、わずかにコンパクトなボディに詰め込んでいます。

最終的にどちらを選ぶのかは価格によるでしょう。

現時点で日本では正式発表されていませんが、799ドル/799ポンドという価格設定から予想すると、日本での販売価格は10万円を超える可能性は高いように思います。

約2倍の価格を出してPhone (3)を選ぶのか、それとも約半額でPhone (3a)を選ぶのか、使い方や求める体験によって判断が分かれるところです。

カメラ性能や処理速度、耐久性などにこだわりたい人にはPhone (3)が魅力的ですが、普段使いで十分という人やコストパフォーマンスを重視する人にはPhone (3a)がおすすめです。

ただ、どちらを選んでも、Nothingならではの独自デザインと使い心地はしっかり楽しめるはずです。

Nothing Phone (3)
Nothing Phone (3)$ 799Nothing Phone (3)は、Nothing初の本格フラグシップモデル。背面には新開発の「Glyphマトリックス」を搭載し、通知やミニゲーム、自撮り時のプレビューにも活用できます。カメラはトリプル構成で、ペリスコープ式望遠レンズにより60倍ズームやテレマクロ撮影が可能。1/1.3インチセンサーの広角カメラは暗所にも強く、動画撮影中は赤色の点滅で録画中を示します。Snapdragon 8s Gen 4搭載で性能も大幅に向上。Essential Spaceな...
Nothing Phone (3a)
Nothing Phone (3a)¥ 54,800Nothingのデザイン哲学を手ごろな価格で体験できるNothing Phone (3a) は、Snapdragon 7s Gen 3を搭載し、前世代比で25%の高速化を実現。カメラは広角50MP・望遠50MP・超広角8MPのトリプル構成で、光学2倍ズーム・30倍ウルトラズームに対応し、遠くの被写体も鮮明に捉えます。シリーズ最大の6.77インチディスプレイは屋外でも高い視認性を確保。さらに、AIを活用した「Essential Space」機能を搭載し、AIで情報を整理・記憶する...

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