買い替えるべき?iPhone 16eとiPhone 14の比較まとめ
Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura
ブログメディア『携帯総合研究所』の創設者・運営者です。記事の執筆をはじめ、各キャリアやメーカーへの取材、素材の撮影も行なっています。システムエンジニアとしての経験を活かし、HTML・CSS・JavaScript・PHP・Pythonを用いたサイトデザインやテーマの構築を行っています。また、4キャリアの料金比較ができるシミュレーターの開発も担当しています。

Appleの最新スマートフォン「iPhone 16e」が2月28日に発売されます。
現在、Apple公式サイトで購入できるiPhoneのなかで最も安いモデルとして登場し、最新チップを搭載しながらもコストを抑えた選択肢として注目されています。
特に、外観がよく似た「iPhone 14」との違いが気になる人も多いのではないでしょうか。買い替えを検討している人や、新しくiPhoneを購入しようと考えている人にとって、どちらを選ぶべきか悩むポイントもあるでしょう。
この記事では、iPhone 16eとiPhone 14の性能・スペック・価格・機能の違いを徹底比較し、それぞれのメリットを踏まえながら、どちらを選ぶべきか、買い換えるべきかを解説します。
iPhone 16eとiPhone 14の違いを比較
iPhone 16e | iPhone 14 | |
---|---|---|
Apple Intelligence | 対応 | 非対応 |
チップ |
|
|
カメラ | シングルカメラ | デュアルカメラ |
光学ズーム | 2倍 | なし |
ポートレートモード | フォーカス機能なし | フォーカス機能 |
スマートHDR | 写真のスマートHDR5 | 写真のスマートHDR4 |
シネマティックモード | 非対応 | 対応 |
アクションモード | 非対応 | 対応 |
風切り音の低減 | 対応 | 非対応 |
オーディオミックス | 対応 | 非対応 |
アクションボタン | 対応 | 着信/消音スイッチ |
電池持ち | 最大26時間の動画再生 | 最大20時間の動画再生 |
充電端子 | USB-C | Lightning |
MagSafe | 非対応 | 対応、最大15W |
超広帯域チップ | なし | 搭載 |
重さ | 167g | 172g |
価格 | 62,800円から | 販売終了 |
- Apple Intelligence:今後、中心的な存在で重要な機能になるAIはiPhone 16eのみ対応
- 性能:iPhone 16eは最新のA18チップを搭載することで、基本操作はもちろん動画編集もゲームも快適に動作する
- カメラ:広角とズームに強いのはiPhone 16e。超広角が撮影できるのはiPhone 14のみ
- 充電端子:iPhone 16eはUSB-Cに対応。MacBookとiPadとも共有可能に
デザインと大きさ
iPhone 16eとiPhone 14は、同じエッジトゥエッジのデザインを採用しています。
前面は凹型の形状が特徴です。黒いエリアは通称“ノッチ”と呼ばれるもので、スピーカーや顔認証に必要な多数のセンサーが搭載されています。

直感的なジェスチャー操作
どちらのモデルも、ホームボタンに比べて直感的なジェスチャー操作を採用しています。
例えば、画面下部のホームインジケーターを上にスワイプするとホーム画面に戻り、左右にスワイプするとアプリを切り替えできます。


A18 vs A15 Bionic
iPhone 16eとiPhone 14の最も大きな違いは、快適な操作につながる「性能」です。
iPhone 16eはA18チップ、iPhone 14はA15 Bionicを搭載しています。
A18チップは、基本操作に影響するCPU性能は最大40%も向上しました。快適なゲーム体験に影響するグラフィック性能の比較について、Appleは明かしていません。
なお、iPhone 16eのA18チップは、iPhone 16のA18チップよりもGPUのコア数が1つ少なくなっています。グラフィック性能はやや劣りますが、それでもiPhone 14に比べて性能は向上しています。
Apple Intelligenceに対応するiPhone 16eにとって、機械学習やAI関連の処理を効率的に行うNeural Engineの性能はより重要です。
A18チップは、iPhone 11に比べて最大6倍速く機械学習モデルを実行できます。
高性能な最新のA18チップは、Apple IntelligenceをはじめとするAI機能の強化、カメラの画質向上、写真と動画編集の強化につながります。また、長期的なアップデートや、新機能も制限されることなく利用できることが期待されます。
Appleが独自設計のチップとモデムで“並外れた電池持ち”に
iPhone 16e搭載のA18は、A16 BionicのCPUに比べて30%少ない電力で動作し、GPUの効率も35%向上しました。
さらに、Appleがデザインした初のモデム「C1」を搭載。C1は、iPhone史上最も電力効率に優れたモデムです。
低消費電力のチップとモデム、そして先進的な電力管理機能のiOS 18との組み合わせによって、iPhone 16eは“並外れたバッテリー駆動時間”を実現しています。
これにより、iPhone 16のバッテリー駆動時間は、6.1インチのiPhone史上最長に。iPhone 11より最大6時間長く、すべての世代のiPhone SEに比べて最大12時間長く持続します。
Apple Intelligence
Apple Intelligenceは、Appleが“パーソナルインテリジェンス”と説明するAI機能です。
システム全体にAIが統合され、メールや通知の要約、自然な言語による写真の検索、動画のシーン検索、スマートな通知管理、秘書のようにサポートするパワーアップしたSiriに対応します。

例えば、友だちが飛行機で遊びに来るとき、Siriに「〇〇のフライトの時刻は?」と聞くと、事前にやりとりしたフライトの情報を検索し、リアルタイムな運行状況を参照して、最新の到着時刻を教えてくれます。
これまでは、友だちとのやりとりを探して、フライトの情報を確認したら、Safariを起動して遅延状況を調べる必要がありましたが、これからはSiriがすべてやってくれます。
また、「iCloudって何?」や「タイマーの設定方法を教えて?」といったiPhoneについてわからないことや操作方法もSiriに聞けば、すぐに教えてくれます。
Apple Intelligenceは、4月初旬に日本語に対応します。
現時点でApple Intelligenceは、一部の機能のみ利用可能。順次追加される予定です。
カメラ:iPhone 16eは広角優秀、超広角は14のみ
デュアルカメラのiPhone 14に対して、iPhone 16eは1つのカメラで2つの画角を楽しめるツーインワンのカメラシステムを搭載しています。
- iPhone 14
- 12MP 広角カメラ
- 12MP 超広角カメラ
- iPhone 16e
- 48MP 広角カメラ
超広角カメラ
iPhone 14だけで利用できる超広角カメラは、走る子どもやペット、景色をダイナミックに撮影できます。
また、東京タワーや歴史的建造物、室内など、広角カメラでは一部しか映らない場合でも、超広角カメラなら1枚に収めることができます。


広角カメラ
広角カメラの性能はiPhone 16eが上回ります。
最新のイメージセンサーは、iPhone 14に比べて4倍も高画素な48メガピクセルです。
そのまま出力せず、ピクセルビニングによってノイズを除去し、広いダイナミックレンジの12メガピクセルと合成することで、いいとこ取りした高画質な24メガピクセルの写真を出力します。

高画素なイメージセンサーによってズーム性能も強化されています。
12メガピクセルのiPhone 14のカメラでズーム撮影を行うと、画素数が足りないため、ぼやけた写真になりがちですが、48メガピクセルなら2倍ズームまで画質の劣化を抑えて高精細な写真を撮影できます。

風景や超広角の写真を撮ることが多いならiPhone 14。机に置かれた料理など、2倍ズームすることが多いならiPhone 16eを選びましょう
充電:Lightning→USB-C
iPhone 16eの充電端子はUSB-Cに変更されました。
iPhone 14のLightningと同じように、裏と表を気にせず使えます。転送速度は同じ480Mbpsです。
USB-Cのメリットは、MacBookやiPadと同じケーブルで充電できることです。また、デジタルカメラとiPhone 16eを直接繋いで一眼レフカメラで撮影した写真を転送後、アプリで編集することもできます。
一方、デメリットはこれまで買い揃えたLightningのケーブルやアクセサリが使えなくなり、買い替えが必要になることです。
ワイヤレス充電はどちらも対応していますが、最大15W出力で高速なMagSafeに対応するのはiPhone 14だけです。iPhone 16eでMagSafeは利用できません。
価格とストレージ

どちらも容量は128GB/256GB/512GBの3種類です。
iPhone 16eのApple公式価格は99,800円から。
これまでAppleのラインナップで最も安かったiPhone SE (第3世代)は、iPhone 16eの登場と同時に販売が終了しました
その結果、iPhone 16eが現在購入できるiPhoneの中で最も安いモデルになりました。価格は大きく上がりましたが、キャリアで購入する場合、スマホの返却など条件を満たせば、月額1円・総額24円から利用できます。
キャリア価格については以下の記事で詳しく解説しています。
iPhone 16eでは使えない機能まとめ
iPhone 16eで使えない機能があまりにも多いので以下にまとめておきました。
- MagSafe(7.5Wのワイヤレス充電のみ)
- 超広角カメラと望遠カメラ
- マクロ撮影(iPhone 14も不可)
- フォーカス機能付きのポートレート(写真撮影後に被写体をタップしてピントを変更する機能)
- シネマティックモード(背景をぼかして動画を撮れるモード)
- アクションモード(手ぶれを最小限に抑えた動画撮影モード)
- 超広帯域チップ(AirTagの正確な位置を確認できない)
結論:どちらを選ぶべき?買い替えるべき?
iPhone 14の動作速度やLightningに不満があり、USB-Cに統一したいならiPhone 16eへの買い替えをオススメします。特に、MacBookやiPadを使っている場合、USB-Cへの変更によって充電やデータ転送がより便利になります。
また、4月初旬から日本語でも利用可能になる「Apple Intelligence」は、これからのiPhoneの中心的な機能ですが、iPhone 14では使えません。AIを活用した新機能に魅力を感じるなら、iPhone 16eへの買い替えを検討する価値があります。
一方、カメラの画質に不満がなく、超広角カメラや人気のシネマティックモードが手放せないのであれば、無理に買い替えずにiPhone 14を使い続けるのもアリでしょう。
ただし、iPhone 16eでは物足りないと感じる場合は、USB-Cを備えつつ、超広角カメラやシネマティックモードにも対応したiPhone 16への買い替えを検討するのも1つの選択肢です。
- 価格を抑えながら最新のiPhoneに買い替えたい人
- 最新チップで動画編集もゲームも快適にプレイしたい人
- Apple Intelligenceで、もっとiPhoneを賢く使いたい人
- 持ち歩く充電ケーブルをUSB-Cで統一したい人
- 超広角カメラを使いたい人
- シネマティックモードを使いたい人
- Lightningをそのまま使いたい人


コメントを残す