どっちを選ぶ?iPhone 16eとiPhone 15の比較まとめ

Yusuke Sakakura

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ブログメディア『携帯総合研究所』の創設者・運営者です。記事の執筆をはじめ、各キャリアやメーカーへの取材、素材の撮影も行なっています。システムエンジニアとしての経験を活かし、HTML・CSS・JavaScript・PHP・Pythonを用いたサイトデザインやテーマの構築を行っています。また、4キャリアの料金比較ができるシミュレーターの開発も担当しています。

2025/02/23 1:27
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どっちを選ぶ?iPhone 16eとiPhone 15の比較まとめ

AppleがiPhone SEシリーズの販売終了と同時に「iPhone 16e」を発表しました。これにより、iPhone 16eはApple公式サイトで購入できるiPhoneのなかで最も安いモデルとなっています。

最新チップを搭載しながらコストを抑えるーーそんなSEシリーズの特徴を引き継いだiPhone 16eは、ホームボタンを廃止し、エッジトゥエッジのデザインを採用。さらに、Apple Intelligenceに対応するなど、大幅な進化を遂げています。

一方、2023年に発売されたiPhone 15は、最新のデザインに加え、ダイナミックアイランドやデュアルカメラを搭載したモデルです。

価格が近いことから、どちらを選ぶべきか悩んでいる人も多いでしょう。この記事では、デザイン・チップ性能・AI機能・価格など、購入の決め手となるポイントを徹底比較し、それぞれの特徴や選び方を解説します。

iPhone 16eとiPhone 15の違いを比較

iPhone 16e iPhone 15
Apple Intelligence 対応 非対応
チップ
  • A18
    • 6コアCPU
    • 4コアGPU
    • 16コアNeural Engine
    • 3nm
  • A16 Bionicチップ
    • 6コアCPU
    • 5コアGPU
    • 16コアNeural Engine
    • 4nm
デザイン 背面:ガラス 背面:カラーインフューズドガラス
ディスプレイ ノッチ ダイナミックアイランド
カメラ ツーインワンのカメラシステム デュアルカメラシステム
ポートレート フォーカス機能なし フォーカス機能
シネマティックモード 非対応 対応
アクションモード 非対応 対応
アクションボタン あり なし
風切り音の低減 対応 非対応
オーディオミックス 対応 非対応
電池持ち 最大26時間の動画再生 最大20時間の動画再生
MagSafe 非対応 対応、最大15W
超広帯域チップ なし 第2世代
価格 99,800円から 112,800円から
比較ポイント
  • デザイン:サラサラで美しいカラーインフューズドガラスを採用するiPhone 15
  • ディスプレイ:iPhone 15は便利なダイナミックアイランドを搭載
  • Apple Intelligence:今後、中心的な存在かつ重要な機能になるAIはiPhone 16eのみ対応
  • 性能:A18チップを搭載したiPhone 16eは、基本操作はもちろん動画編集もゲームも快適に動作する
  • カメラ:超広角カメラとシネマティックに対応するのは、iPhone 15のみ
  • 価格:iPhone 16eは、iPhone 15よりも13,000円安い

デザインと大きさ

どちらも6.1インチのディスプレイを搭載していますが、デザインには大きな違いがあります。

ノッチ付きのデザインを採用するiPhone 16eに対して、オールスクリーンの新デザインを採用するiPhone 15はダイナミックアイランドを搭載しています。

ダイナミックアイランドは、通知やアラート、アプリの操作をスムーズにする機能です。

例えば、バッテリー残量が20%と10%に低下すると、iPhone 16eでは画面中央にポップアップが表示され、タップしないと消せません。

一方、iPhone 15であれば、バッテリー残量の低下アラートが控えめに表示されるため、画面をタップする必要がなく、ストレスなく操作を続けることができます。

ダイナミックアイランド。バッテリー残量低下が控えめに表示される
ダイナミックアイランド。バッテリー残量低下が控えめに表示される

背面のデザインにも違いがあります。

iPhone 16eは光沢のあるガラスを採用し、カラーはブラックとホワイトの2色から選べます。

対するiPhone 15は、マットでサラサラな質感のカラーインフューズドガラスを採用。カラーはピンク、イエロー、グリーン、ブルー、ブラックの5色です。すべて、かなり淡く落ち着いた色合いです。

iPhone 16。ブラックとホワイト
iPhone 16。ブラックとホワイト
iPhone 15。左からブラック、ブルー、グリーン、イエロー、ピンク
iPhone 15。左からブラック、ブルー、グリーン、イエロー、ピンク

A18 vs A16 Bionic

iPhone 16eとiPhone 15の最も大きな違いは「性能」です。

iPhone 16eのA18は、iPhone 15のA16 Bionicと比較して、基本操作に影響するCPUの性能が30%向上しています。

一方で、快適なゲーミング体験に関わるGPUや機械学習とAI関連の処理を効率的に行うNeural Engineの詳細な比較データは、Appleから開示されていません。

ただし、同じA18を搭載し、GPUのコア数が1つ多いiPhone 16では、A16 Bionicと比べてGPUが最大40%高速化し、Neural Engineが最大2倍速くMLモデルを実行できると説明されています。そのため、iPhone 16eのA18でも、ある程度の性能向上が期待できます。

💡ヒント

高性能な最新のA18チップは、Apple IntelligenceをはじめとするAI機能の強化、カメラの画質向上、写真と動画編集の強化につながります。また、長期的なアップデートや、新機能も制限されることなく利用できることが期待されます。

Apple独自設計のチップとモデムで“並外れた電池持ち”

iPhone 16のA18は、A16 BionicのCPUに比べて30%少ない電力で動作し、GPUの効率も35%向上しました。

さらに、iPhone 16eは、iPhone史上最も電力効率に優れたモデム「C1」を搭載しています。

低消費電力のチップとモデム、そして先進的な電力管理機能のiOS 18との組み合わせによって、iPhone 16eは“並外れたバッテリー駆動時間”を実現しています。

Appleによると、iPhone 16のバッテリー駆動時間は、6.1インチのiPhone史上最長。iPhone 11より最大6時間長く、すべての世代のiPhone SEに比べて最大12時間長く持続します。

Apple Intelligence

Apple Intelligenceは、Appleが“パーソナルインテリジェンス”と説明するAI機能です。

システム全体にAIが統合され、メールや通知の要約、自然な言語による写真の検索、動画のシーン検索、スマートな通知管理、秘書のようにサポートするパワーアップしたSiriに対応します。

デザインが一新され、パワーアップしたSiri
デザインが一新され、パワーアップしたSiri

例えば、友だちが飛行機で遊びに来るとき、Siriに「〇〇のフライトの時刻は?」と聞くと、事前にやりとりしたフライトの情報を検索し、リアルタイムな運行状況を参照して、最新の到着時刻を教えてくれます。

これまでは、友だちとのやりとりを探して、フライトの情報を確認したら、Safariを起動して遅延状況を調べる必要がありましたが、これからはSiriがすべてやってくれます。

また、「iCloudって何?」や「タイマーの設定方法は?」といったiPhoneについてわからないことや操作方法もSiriに聞けば、すぐに教えてくれます。

Apple Intelligenceは、4月初旬に日本語に対応する予定です。現時点では一部の機能のみ利用可能。機能は順次追加される予定です。

カメラ:48メガピクセルの高画素センサー搭載

デュアルカメラのiPhone 15に対して、iPhone 16eはシングルカメラを搭載しています。

カメラの違いを比較
  • iPhone 15
    • 48MP 広角カメラ
    • 12MP 超広角カメラ
  • iPhone 16e
    • 48MP 広角カメラ

広角カメラ

どちらも広角カメラは48メガピクセル。

ピクセルビニングによってノイズを除去し、広いダイナミックレンジの12メガピクセルと合成することで、高精細かつ広いダイナミックレンジとノイズの少ない24メガピクセルの写真を作り出します。

高精細かつダイナミックレンジの広い24メガピクセルの写真
高精細かつダイナミックレンジの広い24メガピクセルの写真

また、高画素なイメージセンサーによって、ズーム性能も大幅に強化されています。ワンタッチで2倍ズームに切り替えて、劣化を抑えた高精細な写真を撮影できます。

高画質な2倍ズームは料理を撮るのに最適な画角
高画質な2倍ズームは料理を撮るのに最適な画角

超広角カメラ

iPhone 15だけで利用できる超広角カメラは、子どもやペット、景色をダイナミックに撮影できます。

また、東京タワーや歴史的建造物、室内など、広角カメラでは一部しか映らない場合でも、超広角カメラなら1枚に収めることができます。

超広角カメラで撮影した写真
広角カメラで撮影した写真
超広角カメラで撮影(左)、広角カメラで撮影(右)
💡ヒント

風景や超広角の写真を撮ることが多いならiPhone 15を選びましょう。背景をぼかした動画を撮れるのもiPhone 15だけです。

iPhone 16eでは使えない機能まとめ

iPhone 16eは、16シリーズながら他のモデルに比べて、使えない機能が多いので以下にまとめておきました。

  • MagSafe(7.5Wのワイヤレス充電のみ)
  • 超広角カメラと望遠カメラ
  • マクロ撮影(iPhone 14も不可)
  • フォーカス機能付きのポートレート(写真撮影後に被写体をタップしてピントを変更する機能)
  • シネマティックモード(背景をぼかして動画を撮れるモード)
  • アクションモード(手ぶれを最小限に抑えた動画撮影モード)
  • 第2世代の超広帯域チップ(AirTagの正確な位置を確認できない)

価格とストレージ

どちらも容量は128GB/256GB/512GBの3種類です。

Apple公式サイトの価格は、iPhone 16eが99,800円から、iPhone 15は112,800円からです。差額はわずか13,000円です。

なお、iPhone 16eのキャリア価格はスマホの返却など条件を満たせば、月額1円・総額24円で手にすることができます。

キャリア価格については以下の記事で詳しく解説しています。

結論:決め手はApple Intelligenceとカメラ

デュアルカメラやシネマティックモードなどの豊富なカメラ機能、MagSafeに魅力を感じるのであれば、iPhone 15を選ぶのもアリですが、Apple Intelligenceに対応しないモデルはあまりオススメできません。

Apple Intelligenceは、これから間違いなくiPhoneの中心的な機能になるでしょう。13,000円も多く支払って買う必要があるでしょうか。

OSアップデートで追加あれる新機能はApple Intelligenceに集中し、非対応のモデルは寂しいアップデートになることも予想されます。

iPhone 16eが向いている人
  • 価格を抑えたい人
  • 最新チップで動画編集もゲームも快適にプレイしたい人
  • Apple Intelligenceを使いたい人
  • 電池持ちを重視する人

iPhone 16e
iPhone 16e¥ 99,8006.1インチの有機ELディスプレイは多くの金属よりも硬いナノセラミッククリスタルをガラスに組み込み、二重イオン交換プロセスによってすり傷、引っ掻き傷、日々の摩耗から画面を強力に保護。カメラは暗所でも明るく、リアルな色彩と美しく微細な質感を捉えます。最新のA18チップを搭載し、Apple Intelligenceにも対応します。
iPhone 15
iPhone 15¥ 112,8006.1インチの有機ELディスプレイに新しい前面デザインのダイナミックアイランドを導入しました。見た目の変化だけでなく利便性が向上。電池残量低下の警告画面のお知らせが控えめになり、タイマーアプリから離れても残り時間を常時表示。カメラは12MPから48MPに向上したことで使い勝手の良い光学相当の2倍ズームに対応。高画素ならではのピクセルビニングによって画質も向上しました。

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