買い替えるべき?Pixel 9aとPixel 6aの違いを徹底比較
Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura
ブログメディア『携帯総合研究所』の創設者・運営者です。記事の執筆をはじめ、各キャリアやメーカーへの取材、素材の撮影も行なっています。システムエンジニアとしての経験を活かし、HTML・CSS・JavaScript・PHP・Pythonを用いたサイトデザインやテーマの構築を行っています。また、4キャリアの料金比較ができるシミュレーターの開発も担当しています。

Google Pixel 6aが発売されてから約3年。そろそろ動作のもたつきや電池の減りの早さに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そんな中登場したPixel 9aは、上位モデルと同じチップとを搭載し、新機能を数多く取り入れた、より長く使えるスマートフォンへと進化しています。
とはいえ、スペック表を見比べるだけでは「本当に買い替えるべきかどうか」はわかりません。CPUが速くなったと言われても、カメラの画素数が増えても、それが日常の使い心地にどう影響するのかが重要です。
この記事では、Pixel 6aユーザーの視点から「どこがどう進化したのか」「どんな人にとって買い替える価値があるのか」をわかりやすく解説します。買い替えを迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
Pixel 9aとPixel 6aの違いまとめ
Pixel 9a | Pixel 6a | |
---|---|---|
大きさ |
|
|
重さ | 185.9 g | 178 g |
画面サイズ | 6.3インチ | 6.1インチ |
リフレッシュレート | 60-120Hz | 最大60Hz |
画面の明るさ | ピーク時2700ニト | ?? |
広角カメラ |
|
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超広角カメラ |
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フロントカメラ |
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カメラ機能 |
|
ー |
チップ | Google Tensor G4 | Google Tensor |
メモリ | 8GB | 6GB |
Gemini Nano | 対応 | 非対応 |
Pixel Studio | 対応 | 非対応 |
バッテリー容量 | 5,100mAh | 4,410mAh |
充電出力 | 23W | 18W |
ワイヤレス充電 | 対応 | 非対応 |
デュアルeSIM | 対応 | 非対応 |
Wi-Fi | Wi-Fi 6E | Wi-Fi 6 |
Bluetooth | 5.3 ダイバーシティ対応 | 5.2 および デュアルアンテナ |
防水・防じん | IP68 | IP67 |
USB | 3.2 Gen 2 | 3.1 Gen 1 |
顔認証 | 対応 | 非対応 |
位置情報 | ◎ | ◯ |
アップデート保証 | 7年間 | 5年間 |
デザイン:カメラの出っ張りが廃止、ガタ付きなし
Pixel 6aは、ツートンカラーに黒いカメラバーが搭載された背面が特徴でした。前面は上下のベゼル(ディスプレイ周りの黒いフチ)がやや太く、2025年の今では少し古さを感じるデザインです。


一方、Pixel 9aはシンプルなワンカラーの背面に変更され、カメラバーも廃止に。出っ張りがなくなったことで、机の上に置いて操作してもガタつきが抑えられています。
前面は上下左右のベゼル幅が均一になり、よりスタイリッシュで洗練された印象に仕上がっています。
カラーバリエーションはIris、Peony、Obsidian、Porcelainの4色。定番の黒と白から華やかなパステル系まで、好みに合わせて選べます。
本体サイズはひと回り大きくなり、重さもわずかに増加。そのため、片手操作のしやすさはやや落ちるかもしれません。
ディスプレイ:より明るく、なめらかに
Pixel 6aのディスプレイは、最大60Hzのリフレッシュレートに対応しており、普段使いでは大きな不満はないものの、スクロール時やアニメーションの表示でカクつきを感じることもありました。
Pixel 9aでは、最大120Hzの高リフレッシュレートに対応。SNSやウェブのスクロール、アプリの画面遷移がよりスムーズになり、対応するゲームではなめらかな映像を楽しめます。
さらに、ディスプレイの明るさも向上しています。Pixel 9aに採用されたActuaディスプレイはピーク輝度が高く、直射日光下でも視認性が良好。屋外での写真撮影や地図アプリの使用時も、画面が見えにくくなるストレスが減っています。
画面サイズは6.1インチから6.3インチにわずかに大型化。動画視聴やブラウジングでは表示領域が広がる一方で、片手操作のしやすさはやや落ちるため、持ちやすさを重視する人は注意が必要です。
カメラ:進化した画質とAI体験
Pixel 6aは、12.2メガピクセルの広角カメラと12メガピクセルの超広角カメラを搭載。手ごろな価格のAシリーズながら、Googleの画像処理技術によって、画質が高く評価されていました。
そしてGoogleが同価格帯において“最高のカメラ”とアピールするPixel 9aでは、広角カメラが48メガピクセルに大幅アップ。


高画素化と大型のイメージセンサーで画質向上
センサーの大型化により、さらに多くの光を取り込めるようになったことで、写真全体の明るさが向上しました。
さらに、高画素化にともない「ピクセルビニング」にも対応。これは複数の画素を1つにまとめて扱う技術で、暗い場所でも光をしっかり捉えられるようになり、夜景や暗い室内でもノイズの少ない、明るく自然な写真が撮れます。

また、白飛びや黒つぶれが起きにくく、逆光やコントラストの強い場面でも、バランスの取れた自然な仕上がりが期待できます。
超広角カメラも、わずかに画素数が向上し、より広い画角で撮影可能に。風景やグループショットでも、より広い範囲を1枚に収めることができます。
AIによるカメラ・編集機能
Pixel 9aは、Aシリーズとして初めてマクロフォーカスに対応。被写体に数センチまで近づいて、花や小物などの細部までくっきり撮影できます。
さらに、Google Tensorチップの進化により、AIを活用した豊富なカメラ機能が使えるようになりました。
- ウルトラHDR
- HDRディスプレイと対応アプリで表示すると、リアルな光と影の臨場感を再現
- 一緒に写る
- 2枚の写真を1枚に合成することで、三脚やカメラマンがいなくても集合写真が撮影できる
- ベストテイク
- 同じシーンの写真からベストな表情を1枚の写真に合成することで、友だちや家族など誰かが目つむっていても完璧なグループ写真が撮影可能
- パノラマ(夜景モード)
- 夜景をパノラマモードで明るく撮影
- オートフレーム
- AIが自動的に写真の構図を調整。最適なトリミングも、見切れた部分をAIが生成して写真を拡大することも
- イマジネーション
- 紅葉や緑の芝生など、写真に追加したいものを自然に追加できます。写真の変更したい部分をタップして、追加したいものをテキスト入力するだけです
- 音声消しゴムマジック
- 動画に収録された必要な音を強調したり、不要なノイズを除去できる




Google Tensor G4 vs 初代Tensor
Pixel 6aに搭載されていたチップは、初代のGoogle Tensorです。
日常使いには十分な性能でしたが、最新のハイエンドゲームではカクつくことも多く、発熱や消費電力において不満の声も多く聞かれました。
Pixel 9aには、最新のGoogle Tensor G4が搭載されています。
処理性能の向上はもちろん、機械学習や画像処理、音声認識などすべての性能が向上しています。性能を数値化したベンチマークスコアは、AnTuTuのスコアが30%向上。Geekbench 6では、CPUが20-30%向上、GPUも10-15%向上しています。
Google Tensor G4 | Google Tensor | |
---|---|---|
Geekbench 6 |
|
|
AnTuTu | 1,004,239 | 756,880 |
さらに、Pixel 9aには、シリーズ初のベイパーチャンバーが採用されています。
発生した熱を本体内部に拡散することで、発熱によるパフォーマンスの低下が抑えられるため、長時間のゲームプレイでも安定した動作が期待できます。
チップセットの進化は性能向上だけではなく、AIを活用したいくつもの新しいカメラ・編集機能も実現しています。

電池持ち:9aはシリーズ最大容量のバッテリー搭載
Pixel 6aのバッテリー容量は4,410mAh。対するPixel 9aは5,100mAhへと大幅に増量されています。これは歴代のGoogle Pixelでも最大で、単純な容量比較でも約16%アップです。
実際の電池持ちにもその差ははっきりと表れていて、バッテリーの駆動時間はPixel 6aが最大24時間、Pixel 9aが最大30時間と6時間以上の差があります。
また、必要な機能だけを残して電池消費を抑える「スーパーバッテリーセーバー」を使えば、Pixel 6aは最大72時間、Pixel 9aは最大100時間と、万が一のときでも安心できる電池持ちが実現されています。
充電性能にも違いがあります。
Pixel 6aは最大18Wの有線充電のみ対応で、ワイヤレス充電は非対応でした。一方でPixel 9aは、有線で最大23Wの急速充電に対応し、ケーブルを挿さずに充電パッドに置くだけでいいワイヤレス充電にも対応しています。
なお、ワイヤレス充電は出力が7.5Wと控えめで、急いで充電したいときには向いていません。寝ている間などスマホを使わない時間帯にじっくり充電するには十分実用的です。
細かな進化ポイントまとめ
細かな違いも、長く使うスマホには大事なポイントです。Pixel 9aでは、以下のようなアップグレードも行われています。
- デュアルeSIM:eSIM+eSIMの併用が可能に
- Wi-Fi 6E:6GHz帯の使用が可能。より混雑に強く、安定したWi-Fi通信が可能(対応ルーターが必要)
- Bluetooth 5.3(ダイバーシティ対応):ワイヤレスイヤホンなど、Bluetooth接続の安定性と省電力の最適化
- 防水・防じん性能がIP68:より安心して使えるように
- USB 3.2 Gen 2に対応:データ転送速度が向上
- 顔認証に対応:ロック解除がより手軽に
- 位置情報の精度が向上:ナビや地図アプリがより正確に
- アップデート保証が7年間に延長:最新の機能が最速で提供。セキュリティも安心
まとめ:Pixel 9aは、買い替えのタイミングにぴったりの1台
Pixel 6aと比べて、Pixel 9aはデザイン・性能・バッテリー・カメラ・機能性すべてが着実に進化しています。
デザイン面では、ベゼル幅が均一になった前面に、カメラバーをなくしたスッキリした背面を採用。トレンドを取り入れて、形状がフラットに変化し、手に取ったときの印象も大きく変わります。
カメラは48MPの高画素センサーとAI補正の進化により、夜でも明るく自然に撮れる写真が実現。マクロ撮影や「一緒に写る」など、撮影や編集の楽しみも広がりました。
パフォーマンスもTensor G4チップ+ベイパーチャンバーによって向上し、動作がよりスムーズになり、安定性、発熱対策のすべてが改善されています。
さらに、5,100mAhの大容量バッテリーにより、最大30時間以上の電池持ちを実現したことで、日常生活はもちろん旅行でも安心して使えます。ワイヤレス充電に対応したことで、使いやすさもグッと向上。日々の充電ストレスが軽減されています。
- 動作のもたつきが気になってきた
- 電池が1日もたないことが増えてきた
- カメラの表現力や編集機能をもっと使いこなしたい
- 最新のデザインや便利なワイヤレス充電に惹かれている
今のPixel 6aに少しでも不満を感じているなら、Pixel 9aへの買い替えはきっと満足できはずです。
Pixel 9aの販売価格はGoogleストアで79,900円。日本ではAシリーズとして初めて256GBモデルも発売されます。価格は94,900円。
4月27日までに購入すると、次回以降の買い物で使える15,000円分のストアクレジットがもらえるほか、Pixel 6aを下取りに出すと最大25,100円のキャッシュバックが受けられるキャンペーンが実施中です。
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