Android 15の新機能と変更まとめ

Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura

ブログメディア『携帯総合研究所』の創設者・運営者です。記事の執筆をはじめ、各キャリアやメーカーへの取材、素材の撮影も行なっています。システムエンジニアとしての経験を活かし、HTML・CSS・JavaScript・PHP・Pythonを用いたサイトデザインやテーマの構築を行っています。また、4キャリアの料金比較ができるシミュレーターの開発も担当しています。

2025/02/18 17:23
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Android 15の新機能と変更まとめ

GoogleがAndroid 15の配信を開始しました。

9月4日にソースコードが公開され、10月16日にはGoogle Pixel向けにアップデート配信がスタートしています。また、数ヶ月以内にGalaxyやXperia、Xiaomiといった他社のAndroidデバイスにもアップデートが配信される予定です。

Android 15では、他人に見られたくないアプリを完全に隠すことができる「プライベートスペース」、2つのアプリの組み合わせを保存してクイック起動できる「アプリペア」、タスクバーの常時表示、本体を折りたたんだ時の動作管理など、折りたたみスマートフォン向けの機能も強化されます。

この記事ではAndroid 15の新機能や変更点、対応機種、配信時期などをまとめています。Android 16が正式公開されるまで情報を随時更新します。

Android 15の対応機種

Pixelスマートフォンには、発売から3年間、5年間、7年間と機種によって期間の異なるOSアップデート保証期間が付いていますが、一部の機種についてはAndroid 15の正式提供前にアップデート保証が切れてしまいます。

残念ながらPixel 4a (5G)、Pixel 5、Pixel 5a (5G)はアップデート対象外になります。Android 15にアップデートできる対応機種は以下のとおりです。

Google Pixel
Pixel 9 / 9 Pro / 9 Pro XL / 9 Pro Fold 配信済み
Pixel 8 / 8 Pro / 8a 配信済み
Pixel Fold 配信済み
Pixel Tablet 配信済み
Pixel 7 / 7 Pro / 7a 配信済み
Pixel 6 / 6 Pro / 6a 配信済み
Pixel 5 / 5a 5G 配信済み
Pixel 4a 5G 配信済み
AQUOS
AQUOS wish4 配信予定
AQUOS wish3 配信予定
AQUOS R9 配信開始
AQUOS R9 pro 配信予定
AQUOS R8 配信予定
AQUOS R8 pro 配信予定
AQUOS sense9 配信予定
AQUOS sense8 配信予定
arrows
arrows N 配信予定
arrows We2 配信予定
arrows We2 Plus 配信予定
Galaxy
Galaxy S21 5G 配信予定
Galaxy S21 5GOlympic Games Edition 配信予定
Galaxy S21+ 5G
Galaxy S21 Ultra 5G 配信予定
Galaxy S22 / S22 Ultra 配信予定
Galaxy S23 / S23 Ultra 配信予定
Galaxy S24 / S24 Ultra 配信予定
Galaxy Z Flip3 5G / Fold3 5G 配信予定
Galaxy Z Flip4 / Fold4 配信予定
Galaxy Z Flip5 / Fold5 配信予定
Galaxy Z Flip6 / Fold6 配信予定
Galaxy A53 5G / A54 5G / A55 5G 配信予定
Xperia
Xperia 1 V 配信済み
Xperia 1 VI 配信済み
Xperia 5 V 配信済み
Xperia 10 V 配信開始
Xperia 10 V Fun Edition 配信済み
Xperia 10 VI 配信予定
Xiaomi
Xiaomi 14 ベータ対応
Xiaomi 13T 配信済み
Xiaomi 13T Pro 配信済み
Xiaomi Pad 6S Pro 12.4 ベータ対応
Redmi 12 5G 配信開始
Redmi Note 13 Pro 5G 配信予定
Nothing
Nothing Phone (2a) 配信済み
Nothing Phone (2) 配信済み
Nothing Phone (1) 配信済み
CMF Phone 1 配信予定
その他
motorola edge 50s pro 配信済み
DuraForce EX 配信予定
DIGNO SX3 配信予定
TORQUE G06 配信予定
Lenovo Tab M10a 5G 配信予定

お菓子なコードネームは“バニラアイスクリーム”

Androidには歴代のバージョンほぼすべてにスイーツにまつわるコードネームがアルファベット順で付与されています。

一般的にコードネームは開発者間で使用される内部的なものですが、Androidは全面に打ち出して“K”にあたるAndroid 4.4では、KitKatとコラボレーションした世界的なプロモーションが展開され、Nexus 7が当たるプレゼントキャンペーンも実施されました。

Googleはさまざまな問題からAndroid 10を機に全面を打ち出す方針を撤回したものの、当然ながら内部コードは今も存在しています。

“V”にあたるAndroid 15のコードネームは、バニラアイスクリーム(Vanilla Ice Cream)になりました。

バージョンコードネーム由来のスイーツ
1.0
1.1
1.5Cupcakeカップケーキ
1.6Donutドーナツ
2.0-2.1Eclairエクレア
2.2 – 2.2.3Froyoフローズンヨーグルト
2.3 – 2.3.7Gingerbreadジンジャーブレッド(クッキー)
3.0 – 3.2.6Honeycomb蜂の巣
4.0 – 4.0.4Ice Cream Sandwichアイスクリーム・サンドイッチ
4.1 – 4.3.1Jelly Beanゼリービーンズ
4.4 – 4.4.4KitKatキットカット
5.0 – 5.1.1Lollipopロリポップキャンディ
6.0 – 6.0.1Marshmallowマシュマロ
7.0 – 7.1.2Nougatヌガー
8.0 – 8.1Oreoオレオ
9Pieパイ
10Arrayクインスタルトクイーンケーキ
11Red Velvet Cakeレッドベルベットケーキ
12Snow Coneかき氷
13Tiramisuティラミス
14Upside Down Cakeアップサイドダウンケーキ
15Vanilla Ice Creamバニラアイスクリーム

衛星通信

衛星通信

Android 15は衛星通信に対応しています。

現在はGoogle Pixel 9シリーズが「衛星SOS」に対応しており、4G/5GなどモバイルネットワークおよびWi-Fiにも接続できないときに衛星経由で緊急サービスに通報することができます。

残念ながら米国(ハワイとアラスカを除く)でのみ利用可能で、日本では利用できません。

衛星SOSが利用可能になると、オプションが表示されて衛星SOSのアイコンから使用を開始できます。

緊急事態を共有するために緊急質問に回答し、家族など大切な緊急連絡先にも知らせるかどうかを選択します。衛星に接続するために画面の案内に従ってスマホを正しい位置に向けて接続が完了すると、数分以内に位置情報やバッテリー残量などの情報とテキストメッセージが送信されます。

万が一の時に備えて、設定画面の安全性と緊急情報>衛星SOSからデモを利用することもできます。

なお、緊急SOSを利用するにはデフォルトのメッセージアプリをGoogleに変更する必要があり、+メッセージをデフォルトにしていると緊急SOSは利用できないようです。

見られたくないアプリを完全に隠す

Android 15の新機能「プライベートスペース」は、他人に見られたくないアプリを完全に隠すことができる機能で、家族や友だちなど誰かにスマートフォンを渡すなど、余計な何かを触られたく時に便利な機能です。

プライベートスペースをオンにすると、アプリが非表示になり、アプリの通知も表示されなくなります。

単純にアプリや通知が非表示になるだけではなく、カメラやマイクなど付与している権限を管理できる権限マネージャや最近権限を使用したプライバシーダッシュボード、その他の設定にも表示されないため、完全にアプリの存在を隠すことができます。

専用の生体認証やパスコードでロックを解除するとアプリが表示される
専用の生体認証やパスコードでロックを解除するとアプリが表示される

アプリの手動アーカイブ

これまでのAndroidでは、Google Playストアを通じて使用頻度が低いアプリを自動でアーカイブして空き容量を増やすことができましたが、Android 15では手動で選択したアプリをアーカイブすることが可能になります。

アーカイブしたアプリは本体容量のみがスマホから削除される一方で、アプリ内のデータは削除されないため、アーカイブから戻した時も再ログインすることなく利用できます。

設定画面にアプリのアーカイブ機能が追加
アーカイブするとアプリのアイコンが変化する
アプリサイズの容量のみが節約される

バイブレーション自動調整

Android 15で追加された新機能「バイブレーション自動調整」は、ポケットの中や、賑やかな場所など、環境に応じてスマートフォンのバイブレーションを自動的に調整する機能です。

例えば、静かな場所でスマホが硬いものと触れているときに振動すると、不快で大きな接触音が鳴ることがありますが、バイブレーション自動調整を利用すると低減できます。

スマートフォンのマイクやその他のセンサーを使用して音量と状況を判断して調整します。なお、マイクやセンサーから収集したデータが記録されることはありません。

    バイブレーションの自動調整をオン/オフする
  1. 設定画面を表示します
  2. 「音とバイブレーション」を選択します
  3. 「バイブレーションとハプティクス」に進みましょう
  4. 「バイブレーション自動調整」に進みます
  5. 「バイブレーション自動調整を使用する」をオンにします
Pixel 9 Pro設定画面を表示します
Pixel 9 Pro「音とバイブレーション」を選択します
Pixel 9 Pro「バイブレーションとハプティクス」に進みましょう
Pixel 9 Pro「バイブレーション自動調整」に進みます
Pixel 9 Pro「バイブレーション自動調整を使用する」をオンにします

ポケットやカバン内でのスマホの暴走を防ぐ「自動消灯」

Android 15では、近接センサーを使用して画面を自動で消灯する機能が追加されました。

すでに、画面を見ている間は画面を消灯しない「スクリーンアテンション」という機能がありますが、自動消灯は逆向きの機能で画面消灯を早めることで電池を節約します。

紛らわしいのは近くに人がいることを検知して画面消灯を早めるのではなく、近くに何かがあったときに画面消灯を早めることです。

つまり、Googleが想定しているのはスマホを画面ロックしないままポケットやバッグに入れたときです。例えば、ロックを忘れたままポケットに入れても意図せず誰かに電話をかけるという心配がなくなります。

Bluetoothを自動的にオンにする

オフにしたBluetoothを自動的にオンにする機能が追加されました。

これは紛失したスマホを探すことができる機能「デバイスを探すネットワーク」の提供に伴う機能追加です。

デバイスを探すネットワーク機能は、落としたスマホがオフラインでもBluetoothを利用することで、他人のAndroidデバイスと安全に通信し、紛失したスマホの位置情報をGoogleのサーバーにアップロードすることで、持ち主だけが紛失したスマホの位置をウェブから地図上で確認できます。

しかし、Bluetoothがオフの場合はこのネットワークを利用できなくなることから自動的にオンにする機能が追加されたと思われます。

    Bluetoothの自動オンを解除する
  1. 設定画面を表示します
  2. 「接続設定」に進みます
  3. 「接続の詳細設定」に進みましょう
  4. 「Bluetooth」に進みます
  5. 「明日自動的にONにする」をオフにします
Pixel 9 Pro設定画面を表示します
Pixel 9 Pro「接続設定」に進みます
Pixel 9 Pro「接続の詳細設定」に進みましょう
Pixel 9 Pro「Bluetooth」に進みます
Pixel 9 Pro「明日自動的にONにする」をオフにします

Google Pixelがらくらくホンに?日本発の新機能「シンプル設計」

小さい文字が見づらいシニアやスマホの操作に慣れていない初心者など、すべての人がGoogle Pixelを使えるように開発された「シンプル設計」が追加されました。

Googleは日本ユーザーから着想を得て開発されたと説明しています。

シニアや初心者も操作しやすい「シンプル設計」
シニアや初心者も操作しやすい「シンプル設計」

シンプル設計はスマホを見やすく、使いやすく、より快適に利用できるように開発されており、機能をオンにすると、大きなアイコンと文字サイズで表示され、スムーズなタッチ感度やシンプルな操作でスマホを操作できるようになります。

また、家族や友達のウィジェットを配置することでホーム画面からすぐに連絡することもできます。

シンプル設計とは
  • 文字サイズとアプリのアイコンが大きく表示される
  • ホーム画面のレイアウトがシンプルに
  • アプリのグリッドが4x4に
  • タッチ感度が高くなる
  • ショートカットで連絡先、時計、天気情報アプリを利用できる
  • 壁紙のコントラストが高くなる
  • 操作方法がジェスチャーから3ボタンに
  • おすすめアプリが固定される

折りたたみの機能強化

ここではPixel Foldなど折りたたみスマートフォン向けの機能をまとめています。

アプリペアの保存機能

タブレットや折りたたみスマートフォンでは、画面分割機能を使って複数のアプリを同時に起動することがよくあります。

例えば、Gmailに届いたイベントをGoogleカレンダーで予定を確認しながらスケジュールを登録したり、DAZNでスポーツを観戦しながらChromeでスタッツを確認するといったことがあります。

これまでアプリの組み合わせ(アプリペア)を保存することは不可能でした。毎回、時間をかけてアプリを起動する必要がありましたが、Android 15ではアプリペアとして保存して、ホーム画面からすぐに起動することができます。

タスクバーの常時表示

現在のAndroidでは、自動でタスクバーが非表示になりますが、Android 15ではオプションを有効にすることで常時表示が可能になります。

常にタスクバーを表示をオフ
常にタスクバーを表示をオン
常にタスクバーを表示するオプション

折りたたみの動作管理

Pixel Foldでは、大きなメインスクリーンで読書中に本体を閉じると、カバーディスプレイに引き継がれて読書を継続できます。ただし、ほとんどのアプリにおいて本体を閉じると、そのままスリープになります。

この動作を利用者が管理することはできず、OSとアプリの管理に依存していましたが、Android 15では「折りたたみ時にアプリを使い続ける」オプションの追加によって利用者が管理できるようになります。

折りたたみの動作管理
折りたたみの動作管理

オプションは「常に」「上にスワイプして継続」「継続しない」の3つ。

これまでは「ゲームや動画、その他だけ」のオプションが用意されていましたが、Android 15では「上にスワイプして継続」に変更されました。

上にスワイプして継続を選択した場合、本体を閉じても画面ロックされることも画面がスリープされることもなく、スワイプアップ操作するだけでメインディスプレイで使用していたアプリの表示を継続できます。

かこって検索をアクションキーから起動

かこって検索をアクションキーから起動
かこって検索をアクションキーから起動

画面を丸で囲ったり、なぞるだけで検索ができる「かこって検索」をアクションキーから利用できるようになりました。

これまではナビゲーションバーやホームボタンを長押ししていましたが、Pixel FoldやPixel Tabletでは、タスクバーの1番左に表示されるアクションキーから起動できます。

ロック画面ウィジェット

Pixel Tabletで利用できるロック画面ウィジェット
Pixel Tabletで利用できるロック画面ウィジェット

2024年12月のアップデートでロック画面ウィジェットが復活しました。

Androidのロック画面ウィジェットは、2012年にリリースされたAndroid 4.2 Jelly Beanのアップデートで追加されたものの、わずか2年後の2014年にリリースされたAndroid 5.0 Lollipopで廃止された経緯があります。

Android 15のロック画面ウィジェットはPixel Tablet向け。Google Pixelスマートフォンでは利用できません。

ロック画面を左にスワイプするとロック画面ウィジェットにアクセスできます。料理中に音楽を聴いたり、タイマーをセットしたり、就寝前にカレンダーでその日の予定を確認し、スムーズに眠れるようにホワイトノイズを鳴らしながら寝ることもできます。

ADPFによるゲームパフォーマンスの向上

Androidでは、主にゲームなどパフォーマンスを重視するアプリが、デバイスをオーバーヒートさせずに安定して動作するようパフォーマンスを最適化できるフレームワーク「Android Dynamic Performance Framework」が提供されています。

具体的には、熱状態をモニタリングしてパフォーマンスが維持できなくなる前に調整したり、適切なCPUクロックとコアタイプを選択できるヒントの提供、ベンチマーク中に動的なCPUのクロッキングに左右されずに測定できる固定パフォーマンスモードが利用できます。

Android 15で進化するADPFでは、ヒントセッションによるバックグラウンドで長時間動作するゲーム等で役立ちそうな電力効率モードやサーマルヘッドルームのしきい値、ヒントセッションにおいてCPUとGPUの作業時間を報告することにより、システムがCPUとGPUのクロック数を同時に調整してワークロードの需要に最適に対応することが可能になります。

新しいスクリーンセーバー「ホームコントロール」

スクリーンセーバーに新しいホームコントロールが追加されます。スクリーンセーバーが起動すると、Google Homeに登録したお気に入りのデバイスにアクセスしたり、現在時刻が表示されます。

見た目やUIの変更

スクリーンショットの見た目変更

メーカーがカスタムしていない場合、スクリーンショットを撮影すると左下にプレビューとツールバーが表示されますが、Android 15でわずかな変更が加えられます。

新しいスクリーンショット
新しいスクリーンショット

画面いっぱいにアプリを表示

Android 15をターゲットにしたアプリをAndroid 15にアップデートしたデバイスで表示すると、強制的にエッジトゥエッジーー画面いっぱいに表示されるようになります。

これまでのAndroidでは、ステータスバーやナビゲーションバーが黒やグレーで塗りつぶされてコンテンツが隠れることがありましたが、今後はフルスクリーンで表示されるようになります。

なお、開発者はWindow.setDecorFitsSystemWindows(false)またはenableEdgeToEdge()を明示的に呼び出さずにエッジトゥエッジで表示できるようになります。

右:Android 15をターゲットにして同OSで起動するとエッジトゥエッジ表示に
右:Android 15をターゲットにして同OSで起動するとエッジトゥエッジ表示に

誤って前の画面に戻ってしまう問題が改善

アプリを起動中に画面の端から中央に向かってスワイプ操作すると前の画面に戻ることができますが、今表示されている画面が最初のページで、前のページが存在しない場合は意図せずアプリが終了してしまいます。

このストレスを解消するためにGoogleは予測型戻るアニメーションを開発。現在は開発者オプションとして提供されていますが、Android 15では一般利用者にも提供されます。

予測型戻るアニメーション
予測型戻るアニメーション

このアニメーションを有効にすると、前の画面に戻ることなくアプリが終了する場合は、画面が縮小するアニメーション付きでホーム画面を表示することで、事前にアプリが閉じる動作を予測できます。

また、前の画面に戻る時だけではなく、アクションシートや検索画面、サイドメニューを閉じる時でも利用できます。

拡張音声パネルの変更

音量ボタンを押した後に拡張ボタンをタップすると、各種音量を調整できるスライダーが表示されます。

Android 15では、スライダーが大きくなることで操作しやすくなり、スライダーの左端をタップすると即ミュート、右端をタップすると即最大化できます。

Android 15の拡張音声パネル(画像中/右)
Android 15の拡張音声パネル(画像中/右)

色のコントラスト

ホーム画面やロック画面をカスタムできる「壁紙とスタイル」に色のコントラストが追加され、ボタンやテキストを強調表示できるようになりました。

壁紙とスタイルに追加された色のコントラスト
デフォルト
高コントラスト
テキストのコントラストを最大化
ボタンやテキストw見やすくできるコントラスト調整機能

壁紙ピッカー

壁紙を拡大したり、角度の調整、表示位置を変更できることを知らせる吹き出しが追加されました。

写真を編集する吹き出しが追加
写真の位置、スケール、角度調整が可能なことを知らせる吹き出し
壁紙を拡大する
編集が完了した壁紙
壁紙ピッカーに編集ヒントの吹き出しが追加される

その他

その他の新機能・変更まとめ
  • クイック設定
    • 画面の明るさ調整にわずかなハプティクスを追加
  • 開発者によるカメラプレビューの明るさ調整やフラッシュ強度の正確な制御
  • USBの接続モードを変更する際に指紋認証など生体認証が必要に
  • 1台のスマートフォンから複数のヘッドフォンやスピーカーに音楽を共有できる機能
  • スマートフォンを使ったウェブカメラ機能に高画質モードが追加
  • 開発者オプション
    • ゲームアプリのリフレッシュレートデフォルト制限解除
  • フォント
    • 日本語フォント「NotoSansCJK」のバリアブルフォント化
    • ひらがなの旧字体「変体仮名用」の新しいフォントが追加
  • サウンド
    • 音の大きさの標準規格CTA-2075をサポートすることで、ヘッドフォンやスピーカーなど異なるデバイス間やコンテンツ間で音量の違いを自動調整して快適に
  • 長いアプリ名の表示
    • ドロワーでアプリ名を省略しないよう2行表示できるオプションが追加されました
    • ホーム画面長押し>ホームの設定>アプリリストの設定>長いアプリ名の表示をオンにします
  • 急速充電
    • ロック画面に表示される「急速充電中」のラベルのしきい値が7.5Wから20Wに変更
  • レコーダーアプリ
    • ノイズや雑音を自動的に低減
  • 通話機能
    • ノイズや雑音が低減されて話し手の声をクリアに聞き取れる新機能「クリア音声通話」が追加
    • Gemini Nanoと連携して、より文脈に沿った回答を提案する「通話スクリーニング」(日本語非対応)
    • 日本語非対応の自動の通話スクリーニングで、通話相手とAIの会話を確認できるように
  • カメラ
    • Instagramのカメラ機能がハイライトをより明るく、シャドウをより暗く、鮮やかな色で撮れるウルトラHDRに対応
    • Pixel FoldとPixel 9 Pro Foldがデュアルスクリーンのポートレート撮影に対応
    • ピクサーの人気キャラを外側ディスプレイに表示して子供の視線を集められる「こっちを見て」にPixel Foldが対応
  • Gboard
    • 絵文字ミックスのUIがアップデート。より大きなプレビュー画面が利用可能に
  • Gemini
    • 興味や好みをGeminiが記憶して、より役立つ関連性の高い回答を返すことが可能に(Gemini Advancedのみ)
  • Pixel Screenshot(日本語非対応)
    • スクショしたチケットやクレジットカードをGoogleウォレットに追加することが可能に
    • スクショから得た映画、音楽、製品など、その他テキストが検索時に利用できるように
    • かこって検索と連携した保存機能
  • Pixel Studio
    • Gboardから直接、画像生成が可能に
  • 字幕
    • AIを活用して話し手の感情や強弱を字幕で表示する「Expressive Captions」が追加
  • クイック共有
    • QRコードを使った共有に対応。写真やリンクなど素早く共有可能に
  • この曲なに?
    • さらに多くの楽曲とアーティストを見つけられるように
  • IDチェック機能
    • 旅行などで普段いない場所にいるときに、機密性の高い設定変更を行う場合は生体認証が必要に

噂されていた新機能

画面上には表示されないものの、ベータ版やプレビュー版のコード等から発見されている未確定の新機能と変更点を以下にまとめておきます。

アプリのクローン機能

Xiaomiなどの一部メーカーが独自実装しているアプリのクローン機能が発見されました。

通常は1台のスマホで利用できる同一アプリは1つだけですが、アプリのクローン機能を利用すると2つの同一アプリを利用できます。

例えば、LINEやFacebookはスマホ1台(1アプリ)につき1アカウントに限定されていますが、クローン機能を利用すれば、スマホ1台で2アカウントを利用することも可能です。

なお、スマートフォンメーカーが指定した場合は、アプリ単位でクローン機能を無効化することもできるとのこと。例えば、GoogleはPixelスマートフォンにおいて、YouTubeやYouTube Musicのクローンアプリを無効化しています。

おそらくこの機能はプライベートスペースと強い関連があります。プライベートスペースも1台に1つのアプリをダウンロードして、2つのアカウントで利用できることからクローン機能ではなくプライベートスペースとして提供されたものと思われます。

2段階認証の保護機能

Googleアカウントなどのアカウントサービスが乗っ取られないために2段階認証を設定している人もそれなりにいるはずです。

2段階認証に必要な認証コードの受け取り方法には、SMS・メール・セキュリティアプリ・認証済みのデバイスを使用するものなど多くありますが、セキュリティが厳重でない場合、認証コードを盗まれて2段階認証を突破される被害に遭う可能性があります。

そこで、システムアプリのみに適用される新しい権限“RECEIVE_SENSITIVE_NOTIFICATIONS”と、新しいフラグ“OTP_REDACTION”を追加することで、認証コードを受信したことを知らせるセンシティブな通知を保護する可能性があります。

AndroidシステムのWebViewの高速化

電池持ちの改善や重たい動作を改善するために、アプリを強制終了してメモリを解放するTipsが紹介されることがありますが、GoogleのSundar Pichaiは余計な手間になることもあるため、OSに頼るべきと説明し、アプリの強制終了による電池持ちや重たい動作の改善を完全否定しています。

手動だろうが自動だろうが強制終了してはいけないプロセスがありますが、AndroidはPinnerServiceにてコントロールしています。

代表的なものにはGoogleカメラやPixelランチャーがあります。

こういったアプリやプロセスの一部はメモリから解放されないようにロックされていますが、Android 15では、AndroidシステムのWebViewが使用するtrichromeライブラリが新たにロック対象に追加されます。

trichromeライブラリがPinnerServiceの対象に追加されることにより、メモリの容量が少ないことを理由にメモリをすぐに解放されてしまうようなデバイスにおいては、AndroidシステムのWebViewがわずかに高速化する可能性があります。

その他

  • ファストペアリングの設定項目が追加
    • 設定画面>接続設定>接続の設定
  • 複数ユーザー
    • セカンダリユーザーに管理者権限を付与して、管理者以外でもマルチユーザーの管理、デバイス設定の変更、デバイスの初期化まで可能に
  • ボイス・アクティベーション
    • サードパーティのデジタルアシスタントアプリのウェイクワード対応が可能に
  • HDR制御
    • 同一の画面内にHDRとSDRの画像や動画が同時表示される際の明るさをコントロール
  • 生体認証情報の自動削除
    • 顔認証や指紋認証がうまく機能しない場合(おそらく認証ミスを繰り返す場合)、OSが自動的に削除した上で再設定を促す
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