極薄。Anker史上最薄のMagSafeモバイルバッテリーレビュー/薄さは正義
Yusuke Sakakura

Yusuke Sakakura
ブログメディア『携帯総合研究所』の創設者・運営者です。記事の執筆をはじめ、各キャリアやメーカーへの取材、素材の撮影も行なっています。システムエンジニアとしての経験を活かし、HTML・CSS・JavaScript・PHP・Pythonを用いたサイトデザインやテーマの構築を行っています。また、4キャリアの料金比較ができるシミュレーターの開発も担当しています。

ここ数年のモバイルバッテリーのトレンドといえば、ケーブル内蔵タイプです。
ケーブルを別で持ち歩く必要がなく、モバイルバッテリーひとつで完結する手軽さが人気の理由です。
手軽さを重視する流れの中で、ワイヤレス充電に対応したモバイルバッテリーも注目を集めています。ただし、充電用コイルやバッテリーセル、電源制御基板などをスマートフォンからはみ出さない大きさに収める必要があるため、本体がどうしても厚くなりがちです。
筆者もその“厚さ”がネックで敬遠していましたが、Ankerが新たに発売したワイヤレス充電対応のモバイルバッテリーは、そうした課題を見事に解消した1台です。
驚きの薄さ
なんといっても驚かされるのがその薄さです。
数値にしてわずか8.6mm。スマホとほぼ変わらない薄さで、スマートフォンと重ねても違和感がなく、つけたままでもポケットやバッグの隙間にもスッと収まります。

ワイヤレス充電対応のモバイルバッテリーに対する“便利だけど分厚くてゴツい”という印象を覆すスリムさです。何も言わずに誰かに渡してもモバイルバッテリーであることすらわからないかもしれません。それほど薄い。
これまでのMagSafeモバイルバッテリーは、装着するとどうしても分厚くなり、操作しづらくなるのがネックでしたが、これならスマホと一体化してもスタイリッシュで、手に持ったときの収まりも良いです。

充電しながらの操作も快適、と言いたいところですが、重さは122gでスマホと合わせるて300g以上になることから、持ち心地が良いという表現に留めておきます。
薄型ながらもバッテリー容量は5,000mAhで、iPhone 16 Proを0%から70%まで充電できました。
なお、充電しながらスマホを操作していると、残量が大きく回復することはなく、一定のところで止まる延命状態でした。
ケーブルいらずで快適。ピタッと吸着するMagSafe対応
充電時の出力は最大15Wです。
Qi2対応のため、iPhoneだけでなく、Androidスマートフォンも充電できます。超薄型のボディには、マグネットも内蔵されていて、MagSafe対応のiPhoneにピタッと吸着して充電できます。
マグネットの吸着は“強すぎず弱すぎず”の絶妙なバランス。ズレにくくしっかり固定されつつ、スライドさせるように力を加えるとスムーズに外すことができます。

Androidスマートフォンでもワイヤレス充電は可能ですが、マグネットの配置はiPhoneのMagSafeに最適化されているため、吸着力は弱く、くっついたとしてもわずかな時間で背面からすべり落ちて危険です。
マグネット機能は実質的にiPhoneユーザー限定と考えていいです。
気になる発熱は?
超薄型xワイヤレス充電x高出力となるとやっぱり気になるのは発熱です。
ワイヤレス充電の特性上、充電中の発熱はどうしても避けられません。特にMagSafeのように背面にピタッと吸着する場合は、空気に触れる面積が小さいため、発熱しがち。
充電しているだけではそれほど気にならないものの、スマートフォンを使いながら充電していると手に熱が伝わってくる感覚があるのも事実です。
これは放熱性に優れたアルミニウム素材を使用することで、本体の熱をしっかり放熱できているからなのかもしれません。
また、Anker独自の温度管理機能を搭載することで、温度を常時監視。過度な発熱が起きないよう出力を自動で調整してくれるため、安心して使えます。
実際、熱いから使えないと感じることはなく、許容範囲に抑えられている印象です。
USB-Cケーブルで充電も可能
ワイヤレス充電よりも高出力な最大20W出力のUSB-Cポートも搭載されています。
短時間で充電したい場合やケーブルを使ってワイヤレス充電に対応していないスマートウォッチなどを充電することも可能です。

さらに、ワイヤレス充電と有線の同時充電も可能です。
ただ同時使用時の出力はワイヤレス 5W+USB-C 12Wの合計17Wなので、AirPodsをワイヤレス充電しながら、iPhoneを有線充電するのが良さそうです。
バッテリー本体の充電も、このUSB-Cポートを使います。
試しにMagSafe充電器に吸着させてみたり、スマホのバッテリーシェアを使って充電しようとしましたが無反応でした。
まとめ:理想に近いMagSafeモバイルバッテリー

ケーブルなしで使える手軽さ、スマホと一体化しても気にならない薄さ、そしてQi2/MagSafeによる15Wの高速充電と5000mAhの容量。
Ankerの新しいモバイルバッテリーは「あったら便利」ではなく「持っていたい」と思える1台に仕上がっていました。
iPhoneユーザーであれば、MagSafeによる使い勝手の良さをフルに活用できるうえ、USB-Cポートとの併用で複数デバイスの同時充電も可能です。
Qi2対応のため、Androidユーザーも使用可できますが、マグネット吸着については実質的にiPhone専用となっています。
- ワイヤレスでもスマートに充電できるモバイルバッテリーを探している人
- 厚みや重さがネックでMagSafeモバイルバッテリーを避けていた人
- 外出先でもスマホを操作しながらストレスなく充電したい人
新製品発表イベントでは展示スペースにて「これ欲しい!」という声も聞かれましたが、その期待にしっかりと応える完成度でした。これまでのMagSafeモバイルバッテリーに不満を感じていた人にこそおすすめします。
「Anker Nano Power Bank (5000mAh, MagGo, Slim)」の通常価格は6,990円。Amazon.co.jpとAnker Japan 公式オンラインストアでは、初回3,000個限定で20%オフクーポンを適用して購入できます。

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